これまでライオンズクラブのご協力で実施していた「いのちのお話」ですが、本年度はコロナ感染の拡大を踏まえて中止となっていましたが、卒園前の年長児と親御さんの温かな触れ合いを大切に考え、園独自で開催しました!
お母さんのおなかの中にいる赤ちゃんの拍動(心臓の音)がスピーカーから流れると…「皆さん覚えていますか?」と助産師さん。そんなばかな…と思った方も多いと思いますが、私(園長)が、小学校の性教育の授業で子供たちに聞いた時、数名が「外の音がガサガサと聞こえていた。」と答えました。様々な研究の結果、赤ちゃんに紙やセロファンなどを丸めてグチャグチャという音を聞かせると泣き止む…のは、おなかの中で聞こえていた音と似ているからだそうですね。心も体も大きく成長している年長児にとっては少し恥ずかしさがあったようですが、親子の様々な触れ合いを通して、とても穏やかな、安らかな時間を過ごすことが出来たと思います。
白い紙に点…?「見えますか?何でしょうか?・・赤ちゃんの卵です。」こんなに小さな赤ちゃんの種が、おなかの中で、お母さんから栄養を貰い、いらないものをお母さんに戻して育っていくのです。数ヶ月すると、こんな大きさ、そしてさらにこんな大きさ、そして・・と小さな赤ちゃんの人形を抱っこさせてもらいました。大事に大事に手に取ってみると重さもだんだん重くなっていました。
次は、お母さんの産道を通って外の世界に出てくる場面。袋の中から出ていくと優しいお母さんの顔が待っていました。さすがに少し恥ずかしそうでしたが、外の世界に不安を抱いていたはずの赤ちゃんたちは、きっとかなりの勇気をもって外に出てきたはず。その時のお母さんは欠かせない存在だったはずですね。
最後は母と子で向かい合って、「そのままでいいんだよ。」「頑張っているね。」「産まれて来てくれてありがとう。」とスキンシップ。見ていた私たちも温かな気持ちになりました。点のような小さな赤ちゃんの卵が、たった6年間でこんなに大きく育ってくれました。
小さな命のたくましさや、かけがえのなさ、お母さんたちやご家族の愛情の大切さを感じることができた素晴らしい機会となりました。