夏ブログ 15

2023年8月24日
     突然ですが、落語の小噺を少々。
     落語と聞いて、まずイメージされるものと言えば座布団。この座布団にはある決まりがございます。多くの座布団は3辺に縫い目があり、1辺には縫い目がありません。この縫い目がない方をお客様に向けるという決まりがありまして、「座部の切れ目が縁の切れ目」といういわれがあるようです。皆様も法事等で使われた際に、確認してみてはいかがでしょうか。

     次にイメージされるものといえば扇子。この扇子にもある決まりがございます。扇子は落語において様々なモノに見立てる際に使われます。開く部分を持って、筆や箸にしてみたり、扇子を開いて横に向け、お酒を飲む杯(さかずき)にしてみたり、他にも、しゃもじ、刀、槍、長刀(なぎなた)、籠(かご)の担ぎ棒、カナヅチ、そろばんなど様々なモノに見立てることができます。そんな扇子ですが、見立ててはいけないものが一つありまして、それが扇子を扇子として見立てること。つまり、落語中に、自分を扇ぐことはあまりありません。

     落語は噺家によって同じ話でもところどころ違いがあり、まったく同じ噺はないといわれています。なんだか学校の授業に似ているなと感じるところがあります。教員としても「名人」を目指し精進したいと思うばかりです。

     夏の落語といえば、「青菜」「夏の医者」「たがや」などがあります。この場をお借りして大いに良さや面白さをお伝えしたいところではございますが、、、、どうやらこのあたりで、お時間でございます。