命についてのお話

2024年6月18日
    本日の道徳は、「命」に関する講話を聞きました。
    講師は、新貝真夕(まゆ)さんと息子さんの海陽(うみひ)くんです。

    色素性乾皮症という紫外線に当たることのできない難病を抱えた海陽くんに、溢れるほどの愛情を注ぎ続けている真夕さんが、海陽くんが発症し今日に至るまでのことを、動画を交えてお話ししてくださいました。時に、マイクを通して海陽くんの声が体育館に響くと、温かな雰囲気に包まれました。

    ここで真夕さんが三ヶ日中生へ届けてくださった、たくさんのお言葉を紹介します。

    1つは言葉について
    海陽くんの病気には治療法がありません。病気を治したり、研究してくれたりする方を求めて、ご家族はテレビやSNSで海陽くんについて話をしてきたそうです。今年の24時間テレビにも出演し、海陽くん家族に励ましや応援の言葉をくれる方が多い中、心無い凶器のような言葉を送り付けてくる人もいました。

    その言葉に傷つき、悩んだ経験を教えてくださいました。
    海陽くんのお母さんから「思うのは自由。ただその言葉を受けて相手がどんな気持ちになるか考え、発していくことが大切」というお言葉をいただき、中学生も我々大人も生活の中で意識しなければいけないことを再確認させていただきました。


    2つ目は「自分らしく生きる」ということについて
    海陽くんの病気はALS(筋委縮性側索硬化症)と似た症状が現れるそうです。20歳を迎える頃には言葉を発することができず、医療の力を借りる必要があると伺いました。
    毎日学校で勉強できること、友達と時間を気にせず遊べること、ご飯を食べられること、おいしい・楽しいと感じることができること。すべてが当たり前ではなく、奇跡であること。そして、自分のことを好きでいてあげてほしい、認めてあげてほしいというお言葉をいただきました。


    生徒代表として3年名倉汐映さんは、「自分たちが多くの人の支えの元で生活できていることを学んだ。夢や目標に向かって頑張っていきたい。」と感謝の言葉を伝えました。
    SNSが普及し、簡単に言葉を発信できるからこそ、見えない相手を思いやり、言葉を紡ぐことのできる人になってほしい、なりたいと感じました。

    三ヶ日中生のために時間を割き、お話ししてくださった真夕さんと海陽くん、本当にありがとうございました。家族のために強く優しくあり続けるお母さんの姿に感動しました。病気だからと言い訳することなく、病気を受け止め、楽しみながら毎日を過ごしている海陽くんの姿に心を動かされました。

    今日得ることのできた様々な感情を忘れることなく、学校生活に生かしていくことを期待しています。