幼稚園の教育要領には、「言葉」という領域があります。遊び中心の保育の中でも、自分の思いを相手に話したり、皆で話し合ったりする活動を通して、間違いなくコミュニケーション能力や社会性が培われています。幼稚園では、座学として「ひらがな」を教えたり練習したりする活動はしておりませんが、「自分で絵本を読みたい子」や「ごっこ遊びの看板をつくりたい子」中には、「お友達に手紙を書きたい子」もいます。幼稚園では近年、年長さんは運動会の時のTシャツや旗などの道具に自分の名前をひらがなで書いています。
突然、恐竜の被り物を着けた園長先生が登場。「グオー!ガオ!ガオ!」と何かを言いたげ…。「何言っているか分からない!」と子供たち。次は、槍をもった原始人が、「オー!オウオウ、オ、オ、イー!」と原始語で…。「分からなーい!」と子供たち。次は英語で「ペラペラペラ…」「それも分からなーい!」。言葉はこうして生まれたのですよ。言葉や文字があると、相手に言いたいことを伝えられるんだねと導入がありました。園長先生は真剣でしたが、子供たちは大笑いでした。
昨年度までは「君子先生のわくわくタイム」として言葉に関する興味付けや、言葉集め、名前を書く…などの活動をしていました。本年度は園長先生が年間5回のプログラムを「GoGoタイム」としてやることになり、先日1回目が行われました。遊びにこだわる園長先生は、子供たちの身の回りにある物の名前カードを約100枚用意。年長7組のペアをつくり、先生方と友達の名札の文字をたよりに何とか読んで、園舎の中にあるその物を見つけて貼ってくる活動をしました。中には平仮名を読める子もいましたが、「ゆきこ先生の「ゆ」だね!」などと分析し、一生懸命読んで、探して、歩き回って、物の所に張り付ける遊びを夢中になってやりました。
子供たちは物探しが面白くて、園舎中を歩き回って貼り付けに行きました。全部で100枚くらいあったのですから、単純に1ペア10回くらい読んで探し行ったはずです。全部張り付けた後は、みんなで正しい所に貼ってあるか確認に行きました。
園長先生の仕掛けにより、園舎中に平仮名で物の名前が貼ってあります。子供たちが毎日目にすることになるので、物と平仮名が映像として残るだろうというのです。確かに…。「あか」や「あお」の平仮名が示され、物でないものにも読み方があることも教えてくれました。また、パントマイムで動作にも言い方があることも分かりました。最後は、ベランダから園庭を見ると、何と園庭に巨大な字で「とよおか」と書いてありました。6月は外に出て文字で遊ぶそうです。楽しみだね♪