2023サマーレター! ~3年主任Y先生~

2023年8月8日
    夏休み期間中は、先生方から生徒の皆さんへ
    暑中見舞い(残暑見舞い)として、
    メッセージをお届けします

    今回の担当は、3年主任のY先生ですsad
    今年の夏は例年以上の暑さが続いています。
    皆さん、お元気でお過ごしでしょうか?

    1945年の夏も暑かったのでしょうか?
    78年前の夏、8月8日 ソ連が対日参戦をしました。
    日ソ中立条約を破棄してのことです。
    ソ連の行為は、「裏切り」となるのでしょうか?
    「囚人のジレンマ」というロジックがあります。
    ご存知の方もいるかと思いますが、ちょっと紹介します。

    2人の容疑者が共犯として逮捕され、別々の取り調べ室に連れて行かれます。警察は2人に、それぞれ「黙秘するか自白するか選べ。もし君が自白して、相手が黙秘すれば、君の罪を相手にかぶせ、君は無罪。2人とも黙秘すれば本来の懲役より短くする。もし2人とも自白すれば、本来の懲役そのままになる」と提案します。さて、2人はどうするでしょう?
     
    2人の容疑者にとって、互いに自白して互いに本来の懲役を受けるよりは、互いに黙秘して懲役を短くしてもらったが得策でしょう。しかし2人がそれぞれ自分の利益のみを追求する限り、「お互いに黙秘」という選択ではなく「お互いに自白」という選択肢を取ってしまうというジレンマです。
     
    協力し合えば、よりよい状況が生まれるのに、各自が独自の利得を求めた結果、協力し合ったときよりもよくない状況になるというものです。
    もちろん、チャンスは1回なのか、複数回あるかによって最適解はかわりますが、「選択」について考える機会となりそうです。
     
    人生は「選択」の連続です。様々なことをすべて考えて判断し、選択することは簡単なことではありません。しかし、簡単ではないからこそ、やりがいを感じられるし、それで救われることもあるのではないでしょうか。
     
    対日ソ連参戦から78年、ジレンマを抱えるロシアの「選択」に、再び世界が注目しています。
    今後、世界は、日本は、そして私たちはどんな選択をしていくのでしょうか?