豊岡幼稚園では毎年「防犯教室」を開いて、危険な不審者の侵入に対する対応訓練を子供たちと一緒に行っています!
池田小児童殺傷事件は2001年、平成13年に起きた事件です。23年前大阪の大阪教育大学付属池田小で起きた侵入者による無差別殺傷事件では、1・2年生児童8人が死亡、児童13人と教師2人に怪我を負わせる、学校教育界を震撼させる残忍で恐怖を感じる事件でした。豊岡幼稚園では、毎年、管轄の警察と連携して、教室を開き、教員と園児は具体的な訓練を行っています。今日は怖い人が幼稚園に入ってきて先生たちと自分たちの命を守る勉強をすることを、まずは担任が説明。園庭に出ていつものように遊んでいると、西門から不審な男性が侵入。園長が対応するも「親戚の子、良助に会いたい。この幼稚園にいるはずだ。」と体格の良い中年男性が園内に…。園長の合図で園務員が笛を鳴らし異常事態を先生方に知らせると、園庭で遊んでいた先生方が一斉に笛や防犯ブザーを鳴らし、侵入者から離れながら園舎に向かいました。園長が時間をつくっている間に園舎内の内側から鍵がかかる部屋に園児が避難し、バリケードを張って対応。同時に110番への緊急連絡も実施。こんな展開でした。
全職員で対応だったので、逃げる際の写真が残念ながらありませんが、園舎内に侵入されないよう、ドアや窓を閉め臨戦態勢を引くことができました。園長が「今、警察に連絡したから、良助君の相談をしたらいいよ。」と話すと、袖の中に隠し持っていた刃渡り20センチの出刃包丁(偽)を捨てて逃げていきました。訓練を終え、遊戯室で警察官からお話を聞く「防犯教室」を行いました。
「いかのおすし」という合言葉をご存じでしょうか?「(ついて)行かない」「(車に)乗らない」「大声を出す」「すぐ逃げる」「知らせる」の5原則を分かりやすく教えてくれました。大人はとても力があります。お巡りさん1人と、子供5人で綱引きをやってみましたがやっぱり大人の力は凄い!全く引っ張ることができませんでした。小さな子はまず逃げないと危険です。
実際に不審者に会った時に大声を出して逃げられるか…のロールプレイも行いました。しかし、逃げるときには「キャー!」と叫ぶだけで「助けて!」と大きな声では言えないし、誰かに知らせることもできませんでした。園長先生からは、「やさしい顔の人が良い人とは限らない。警察の服を着た偽警官だっていますよ。」とお話がありました。「お母さんが交通事故にあって病院に運ばれた。おじさんが頼まれたからすぐにお見舞いに行こう!」こんな言葉を掛けられたらついて行っちゃうかもしれません。「いかのおすし」は本当に大事なんです。
先生方だけで警察官の方からご指導をいただきました。不審者が近づかないように園長先生が一人で対応してくれましたが、袖の中にはナイフが…。近づきすぎると園長先生が先にやられていたかも…。でも、時間を稼いでくれていたのだから、園舎を全部閉めて侵入できないようにすべきです…とのお話。本気で不審者が来たら本当に怖いですね。