翔龍祭の振り返りから、みんな、ただ「楽しかった、優勝できてよかった」ではなく、自分自身がどのように成長できたかを考えていますね。
天竜中キャリア教育の
◆仲間と協力する「関わる力」や
◆最善を尽くして自分のよさを生かす「見つめる力」、
◆失敗したら再チャレンジして成功するまでやろうとする「追究する力」
を身に付けていることがわかります。
「2年生の翔龍祭が終わって次は3年生としてやるんだと思った。応援してくれる人や一生懸命ダンスを教えてくれる3年生を見て、僕もこういうように成長したいと思った」
これは2年生の言葉です。
すでに1年後を見据え、2年生としてこれからどう生活していくことが大切かを考える「見通す力」を身に付けています。
3年生の皆さんどうですか?みんなの思いがしっかりと後輩に伝わりました。
3年生の行動が、後輩の心を動かし成長させてくれました。
校長としてお礼を言います。
そしてもう一人、団長の言葉を紹介します。
「僕はとても大きな悔しさを覚えた。それはすごく努力しないと感じることはなかったと思う。とてつもない悔しさを覚えるくらい努力した。今後は悔しさを達成感にしたい。」
どうですか?この言葉。
本当に努力した人にしか言えない言葉ですね。
さて、ここまで5分近く話をしてきました。
体育館で体育座りをして聞いていたら、そろそろ、疲れてくるころでしょうか?
これは前期の任命式の写真ですが、体育館で私が話をするときの皆さんの聞く姿勢はいつもとても素晴らしいですよ。
しっかりと顔を前に向け、話に耳を傾けてくれています。
なぜ、急に聞く姿勢の話になったかというと、実は先週の木曜日、3年生の男子二人が急に校長室を訪ねてきました。
そして、いきなり「体育座りをやめてください」と言いました。
その時の私の頭の中は「?マーク」だらけ。
なぜ、体育座り?なぜやめたいの?この二人は、けがでもしていて座れないということ?・・ということでいろいろ質問をしていったら、二人が言いたいことが分かりました。
公民の授業で自分たちの生活をよりよくするためにどうしたらよいかを考えたそうです。
その中で、長い時間体育座りをしていると腰が痛くてつらくなるという意見があり、多くの人がそう思っていることが分かりました。
それを改善するためにこの要望をだれに伝えるといいのかを考え、学校のことだから校長に伝えようとなったそうです。
以前、集団として、自分たちの生活がよりよくなるように、自分たちの力で物事を判断し実行していくことを「自治」という、という話をしたことを覚えていますか?
後期の任命式でも「自治的な活動」を期待していると伝えました。
そして、いいと思ったことをどんどんやってみる、そのための今年の合言葉が・・・「やっちゃえ!天中」なのです。
この3年生二人の行動、自分たちが考えたことをまず校長に伝えようとした姿勢はまさに「やっちゃえ!天中」、「自治」の第一歩だと思いました。
先生や周りから言われたからではなく、自分たちで学校生活や人間関係をよくするために、
これをやってみたい、これを変えてみたいと考え、そのためのよりよい方法を検討し、判断し、実行してみる。
それでうまくいかなければまた方法を検討する、そういうことができる集団になってほしいと思っています。
そして、時と場、相手に応じて方法を考えなければいけないと思っています。
充実した中学校生活にしたいとか、いじめをなくしてみんなが安心して通える学校にしたいなどという願いは多くの人が持っていることと思います。
でも、そのために自分が何をするのかはあまり考えず、自分ではない誰かがそうしてくれるといいなと思っている人も多いのかもしれません。
それでは現状は変わりません。
何かを変えたいと思ったら、自分で行動する。
一緒に行動する。
仲間を作る。
先生にも相談してみてください。
待っていても誰も変えてはくれませんよ。
互いに磨き合う仲間との小さな一歩、それが学校全体の自治的な活動となり、学校生活を充実させるとともに、一人一人の15歳の志につながる、そう思います。
変わるのも変えるのも自分。
皆さんの「自治的な活動」を待っています。