11月17日、地域のある方から学校あてに一通のメールが届きました。
『生徒さんへの御礼』と題されたそのメールには、次のような内容が。
「車が脱輪して困っていたところ、積志中の生徒さんが声を掛けてくれて、車を持ち上げるのを手伝おうをしてくれました」
「ロードサービスに依頼をしたと告げた後、一時は帰宅した子たちが『やっぱり気になるから』と友達を連れて再び戻ってきてくれました」
「結局は持ち上がりませんでしたが、懸命に助けてくれようとする姿に胸が熱くなりました」
「一緒にいた幼い子も、中学生のお兄ちゃんたちが奮闘する姿を見て『力持ちだね』と感激していました」
「見知らぬ私に対して親切にしてくださった姿に心を打たれました」
「困っている人に寄り添える優しさを持った生徒さんがいらっしゃることを、ぜひ学校の先生方にもお伝えしたく連絡した次第です」
「生徒さんの善意に心より感謝しております」
この話はすぐに職員室での話題となり、校内放送で呼び掛けたところ、3年生の7人が申し出てくれました。
翌日の昼休みに校長先生から声を掛けられた7人。
校長室で校長先生から感謝のことばが送られました。
「みなさんの優しさが周りの人たちを幸せにしていますね」
「私もとてもうれしく、心が温かくなりました。ありがとう」
集められた子どもたちも
「こんな風にメッセージまでもらえて、とてもうれしいです」
「少し照れくさい部分もあります」
と笑顔でした。
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翌日にパパママ体験を控えた11月19日。
3年生が体験への心構えを持ち、意識を高めることを目的として特別講座を開催しました。
講師は助産師の山田美由貴さん。
元気のよい挨拶を交わし、山田さんが生徒の中へ歩みを進めました。
「赤ちゃんが大きくなるために、どんなお世話が必要ですか」
「おむつ交換だけでも年間6000回、3年間で2万回になるんですよ」
「母乳を通して抗体をあげています。命の力が育まれていきます」
「初めて立ち上がったとき、初めてタマゴボーロを食べたとき、お宮参り、七五三… 多くの人のおかげで今のあなたがいる」
「一人一人が大切な命。たくさんの「人」の「間」で生かされている あなたの命」
「人とは違って当たり前。その違いを受け入れ、互いに理解し合うこと」
「自分の命の時間を使い切ることが『生きる』ということ。自分の命を大切にしてほしい」
「そのために助けてくれる人はたくさんいます」
思春期に悩む子どもたちに、人生を力強く生きていくためのエールを送ってくれました。
自分たちが成長してきた15年間。
親をはじめ多くの人たちのおかげで今があることを、改めて気づかせてくれた1時間でした。