2月 会礼

2025年2月6日
    心がひとつになるということ 心をそろえるということ

     図書室に、○○さんがつくった 詩集「リズム」が置いてあります。
     この詩集には、○○さんが考えた詩もありますし、○○さんのお気に入りの詩も載せてあります。
     どの詩も味わい深いものです。
     その中に「宿題」という題名の詩があります。○○さんオリジナルの詩です。
     
     皆さんにとって「宿題」とはどういうものでしょうか。
    ・やりたくない/やりたい/自分には必要ない/自分にとって必要だ
    ・書き取りは好きだけど、計算は苦手/その反対。計算は楽だけど、書き取りは面倒だ
    ・やりたくないけど、やった方がいいもの 将来役立つと思うから
     子供たちに宿題について尋ねてみたら、人によっていろいろなこんな思いをもっていることが分かりました。
     おもしろいものです。人によって考え方もいろいろです。
     作者である○○さんの思いは、ここに書いてあるとおりなのか、それともここには書かれていないことが実はまだあるのか…、そのことを想像するのが、読者である私たちです。
     
     今回は、この詩を使って、みんなの心をひとつにすることをやってみました。声に出してみんなで読んでみることです。

     □□さんの《あいさつ体験談》にこのようなことが書かれていました。
    「11人の声が合わさると、心がひとつになった気がする」
     11人の声がそろったら、気持ちもそろったってことかな。でも、逆に、気持ちがそろうから、声がそろうのかもしれません。
     みんなでこの詩を声に出して読んでみました。
    「さんはいっ!」とは言いません。題名だけ言って、あとはみんなで声に出して読んでみたのです。

    1回目 いちばん初めに声を出した人に続いて声を出す人がほとんどでした。
    2回目 まだ様子見か…少しだけそろったか⁉
    3回目 積極的に声を出す子が出てきました。
     
     「さんはいっ!」って言ってしまうと、人からやらされている感じ、声をそろえることだけに気持ちが向いてしまいます。この詩をつくった人の身になって考えることが二の次になってしまいます。
     自分はこんな考えをもっている、でも、友達はこんなふうに考えている、ということを、頭に置きながら、自分から相手の身になって考えてみる、また、ある一人の人の思いをみんなが同じように感じ合えたら、《気持ちをそろえること》に一歩近づくのではないのかなと考えます。
     
     たった3回読むだけではまだまだです。大切にしたいテーマやみんなにとって共通の課題については、時間をかけて考えたり話し合ったりすることで、心をひとつにするところへ近づきたいものだなと思いました。