ジレンマに悩む 道徳受業

2024年12月11日
     2年生の道徳授業を紹介します。用いた資料は、「ハインツのジレンマ」(出展 北大路書房)主人公ハインツが、妻の重い病気を治すために、特効薬を盗むことの是非を問う内容です。重篤な病気を持つ妻は、命の危機が心配される状況。命を救うためには、唯一無二の特効薬を処方する以外方法がない。その特効薬は、材料費の10倍という理不尽な値段が付けられています。ハインツは、とてもそんな高額代金を払うことはできません。妻の命を救うためには、この特効薬を盗むしかない…
     「命のため」なら、法を犯してもよいのか。理由付けをしながら、各自の考えを仲間と交流させる中で、命の重みを再確認したり、考え方や解釈の仕方に新たな気づきがあったりと、生徒は思考を深めていきました。正解のない問いかけに、生徒は自問自答を繰り返します。こうした経験が、倫理観や正義感を醸成するのだと思います。
     解決困難な課題に直面することが、今後どんどん増えていくことでしょう。そんなときに、仲間と協働で解決していく力が求められています。そして、正解のない中で納得解を見つけていくためには、さまざまな方向から物事を見つめ、考え、判断する力が必要です。今回の学びをきっかけに、新たな引き出しが増えたことと思います。

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