11月26日(水)、2年生を対象に「ストーリーテリング(素話)」の会を実施いたしました。今回の講師としてお招きしたのは、西遠地区の小中学校や幼稚園等で長く活動されている「ちいさなおなべの会」の皆様です。
「素話(すばなし)」とは、普段の読み聞かせや紙芝居とは異なり、本や絵を使いません。語り手が物語を覚え、その言葉だけで語る形式のことです。
視覚的な情報がない分、子供たちは耳から入る言葉を頼りに、自分自身の頭の中で情景を描き、お話の世界に入り込んでいきます。この活動には、子供たちの「聞く力」や「想像力」を育むというねらいがあります。
今回は教室の机を移動させ、子供たちは床に座って、語り手の方を向いて聞きました。
部屋の明かりやカーテンを調整し、中央のテーブルには、1本のろうそくが灯されました。
ろうそくのやわらかな灯りの中、静寂に包まれた教室で語り手の方の声が響き始めると、子供たちの表情は真剣そのもの。物音がない集中した環境の中、どの子も物語の展開にハラハラしたり、笑ったりしながら、夢中になって聞き入っていました。私たち教員も子供たちと一緒になって、物語の世界を楽しませていただきました。
【「ちいさなおなべの会」について】
今回お越しいただいた「ちいさなおなべの会」というお名前は、グリム童話の『おいしいおかゆ』に由来しているそうです。物語の中の小さなおなべからおかゆがあふれ出るように、「たくさんのお話があふれるように語れたら」という願いが込められています。その願いのとおり、子供たちの心にお話があふれるすばらしい時間をありがとうございました。
なお、本日は1年生も同様に実施する予定でしたが、学年内でのインフルエンザの感染拡大防止のため、誠に残念ながら実施を見送ることとなりました。楽しみにしてくれていた1年生の皆さんには申し訳ありませんが、体調管理を最優先としての判断となりますので、御理解いただけますと幸いです。