★☆ Merry X'mas ☆★

2025年12月25日
     3年生の社会を担当している兼子です。3年生は2学期に司法について学習しました。今日は、昨晩重労働を終えたサンタの仕事ぶりを、社会で習った『司法』の視点から考察してみましょう。夢のない話になります。

     サンタクロースの行動は、法的な観点から見ると、いくつかの違法行為に該当する可能性があります。考えられる主な「違法行為」は以下の通りです。
     
    ①住居侵入罪:サンタクロースが煙突や窓から家屋に侵入する行為は、正当な理由なく他人の住居に立ち入る行為として、刑法第130条の住居侵入罪に該当する可能性があります。しかし、多くの文化ではサンタの訪問は歓迎される慣習であるため、違法性が阻却される(罪に問われない)という解釈も成り立ち得ます。

    ②航空法違反:トナカイの引くソリが「航空機」に該当する場合、飛行計画の承認なしに各国の領空を飛行することは、航空法に違反する可能性があります。フランスでは「子どもが寝ている限り」という条件付きでサンタの空の通行を認めるユーモア条例が出た例もあります。

    ③道路交通法違反:ソリは自転車やリヤカーなどと同じ軽車両扱いです。信号無視、一時停止無視、二人乗り(子供を乗せるため)は違反対象になります。 路上駐車(家屋前での一時停止)は駐車違反になる可能性があります。

    ④個人情報保護法違反:どの子が良い子で、どの子が悪い子かを把握している(個人情報を収集・利用している)点は、現代のEU一般データ保護規則(GDPR)などの個人情報保護法制に抵触する可能性が議論されることがあります。

    ⑤動物愛護法違反::トナカイを過酷な労働環境に置いているとすれば、動物愛護法に抵触する可能性もあります。

    ⑥独占禁止法違反:競争相手が存在しない、または競争相手を排除している状況であれば、「私的独占」に該当する可能性も理論上は考えられます。
     
    さて、あなたはサンタの行動をどのように解釈していきますか?
    警察の立場になったあなたは、サンタを逮捕しますか?
    取り調べの後送検しますか?身柄送検ですか?書類送検ですか?それとも釈放ですか?
    検察の立場になったあなたは、サンタを起訴しますか?不起訴にしますか?
    弁護士の立場になったあなたはサンタの行為をどのように弁護しますか?
    裁判官の立場になったあなたは、サンタにどのような判決を下しますか?有罪ですか?無罪ですか?執行猶予はつきますか?えん罪の可能性はありませんか?
     
     ちなみに、先生はスルーします。法の世界はドライですが、他人の事情を汲み取れる温かさも必要ですね。受験生はあらゆる面でとてもナイーブです。周囲を思いやって生活を送れるといいですね。3学期元気な姿で会えることを楽しみにしています。良いお年を!