【切磋琢磨】9年2組 理科の研究授業を行いました

2025年12月17日
     12月12日(金)2校時に9年2組で理科の研究授業が行われました。本校では、「9年間をつなぐ学び舎の創造~見方・考え方を働かせて~」を研究主題に掲げ、教職員が互いに授業を見せ合い、指導力を高める研修を行っています。
     今回の単元は「仕事とエネルギー」です。子供たちはこれまでの学習で、振り子や台車の運動について学んできましたが、今回はさらに踏み込み、「エネルギーの移り変わり」と「保存」について探究しました。
     授業では、グループごとに分かれて次の4つの実験を行いました。
    ①位置エネルギー: 高さを変えて球を落とし、粘土のへこみを調べる。
    ②運動エネルギー: 衝突の速さを変えて、おもりの移動距離を測る。
    ③力学的エネルギー: ジェットコースターのようなループコースで鉄球を転がす。
    ④電気エネルギー: 手回し発電機をつないで回し、エネルギーのロスについて考える。
     ③の力学的エネルギーにおける「ジェットコースターのようなコースを使った実験」では、「なぜ元の高さまで上がらないのか?」という疑問に対し、音、熱など「逃げてしまうエネルギー」の存在に気付いて、考察を深める姿が見られました。
     今年度、本校の研究重点の一つに「クラウドの活用」があります。今回の授業でも、子供たちはタブレット型端末を片手に実験に臨んでいました。肉眼では捉えにくい実験の結果も、タブレット型端末で動画や写真を撮影することで、再生して確認したり、数値を正確に読み取ったりしていました。言葉で説明するのが苦手な子供も、撮影した動画や写真をワークシートに貼り付けることで、事実に基づいた説得力のある考察を書くことができていました。
     これは、一人一人の学習スタイルに合わせた「個別最適な学び」と、グループで意見を交換する「協働的な学び」を一体化させるための工夫となっていました。
     本校は施設一体型の小中一貫校として、1年生から9年生までの学びの連続性を大切にしています。今回の授業でも、子供たちは「比較する」「関連付ける」といった「考えるための技法」を使いながら、結果を分析していました。9年生の子供たちが、タブレット型端末を使いこなし、仲間と議論しながら「科学的な見方・考え方」を働かせている姿は、まさに本校が目指す「学園リーダー」としての頼もしさを感じさせるものでした。
     今後も、庄内ならではの「ひと・もの・こと」との関わりを大切にしながら、子供たちが「分かった!」「もっと知りたい!」と実感できる授業づくりに、教職員一同取り組んでいきたいと思います。