少し前のことになりますが、
6月25日に、「舞中防災の日」を開催しました。
これは、毎年、多くの方々にご協力いただき、実現している催しです。
海のすぐそばに位置する舞阪中学校では、
地震や津波などの災害から身を守る知識や技能を身につけることを目的として、
「いのちを守る教育」の一環として行っています。
浜松西消防署の所員の方々にお越しいただき、
消火器での消火訓練や煙の中を歩くスモーク体験、消防車の見学、災害時の心構えについての講話など、
様々な学習を行いました。
今年は、地域のボランティアの方がたくさん参加してくださり、
炊き出し訓練(アルファ米)を行いました。
炊きあがるまでの時間を利用して、新聞紙でスリッパを作りました。
身近にあるものを使って代用品を作ることは、いざというときに必要なことです。
ボランティアの方が丁寧に教えてくださいました。
15分ほどで、アルファ米が炊き立てのご飯のようになりました。
生徒たちはそれを受け取ると、大きなおにぎりを作って、おいしそうに頬張っていました。
毎年行っている起震車体験は、生徒にとっても教員にとっても、貴重な体験のできる機会でした。
今年は起震車が故障しているとの連絡を受け、とても残念に思いました。
その代わりとして企画したものが、「牛乳パックで耐震構造を考える」です。
これは、牛乳パックを切り貼りして、地震に強い構造の家を作るというものです。
生徒たちは、さまざまな仕組みを考え、思い思いの家の模型を作りました。
その後、完成したものを互いに見せ合い、よりよい仕組みについて考えました。
ほかにも、災害時に起こりうる場面を想定した究極の2択「イエス・ノークイズ」を行い、
その是非について大激論が繰り広げられるなど、大いに盛り上がりました。
養護教諭が、災害時に使える応急処置の仕方について講義しました。
使うものはハンカチとビニール袋です。
実際に、ハンカチとビニール袋で止血する方法を試したり、骨折した腕をビニール袋で吊ったりして、
身近にあるもので対処する方法を学びました。
出張図書室では、「いのちを守る」をテーマにした図書を配架するなど、
全校挙げて、「防災」について学んだ1日でした。
生徒たちよ。
自分の身を自分で守るすべを知り、そのうえで、
周りの人を助けることのできる、優しさと強さを兼ね備えた人に育ってほしい。
あなたたちは、 ”社会の希望の灯台” です。
その自覚を持ち、更に成長していってほしいと願います。
年々、新たな企画を盛り込みながら、着実に継続して実施している「舞中防災の日」。
今年も学校運営協議会や自治会長さんに見学していただきました。
そのときのアンケートの声を生かし、更によりよいものを作ってまいります。
来年は、多くの保護者の方々にも参観していただき、
いっそう充実した「舞中防災の日」を開催していきたいと考えています。(文責:教頭)