ネットリテラシー講座

2023年2月28日
    「DP SIM SUPPORT」の笹本純一さんを講師に招き、「ネットリテラシー講座」を行いました。
    低・中・高学年に分け、発達段階にあった内容を話していただきました。

    まずは、低学年の様子を紹介します。
    低学年では、ネット世界よりも、現実世界でのコミュニケーションについて話してくれました。
    まず、実際にキャッチボールをしました。
    はじめに、わざと相手がとりにくいボールを投げるようにすると、相手はキャッチ出来ずに驚いた様子でした。
    その後に、相手がとりやすいボールを投げたら、受け取ることができたた子供たちはうれしそうでした。
    「これは、会話のキャッチボールでも同じことが言えるよ。」と教えてくれました。
    子供たちは、「相手が分かりやすいように伝えることは大切だよね!」と納得した様子でした。
    その後、言葉について話してくれました。
    言葉によって相手を傷つけてしまうことがあること、心の傷はもとには戻らないこともあるということを話してくれました。
    「相手を傷つけないように気を付けて話すことが大切だね」と子供たちは受け取っていました。
    次に、中学年の様子を紹介します。
    中学年は、ネット世界と現実世界の両方について話をしてくれました。
    ルールとマナーの違いを考えたり、ネットの世界で炎上したり迷惑行為が起こってしまうのはなぜかを考えたりしました。
    現実世界では、失敗したり人に迷惑を掛けたりしてしまう経験を通して、様々なことを学んでいきます。
    しかし、ネットの世界では、一度の失敗や迷惑行為によって、取り返しの付かないことになってしまうことがあることを、実際に起こった事件を元に分かりやすく話してくれました。
    また、現実世界とネットの世界のそれぞれの良さについても話してくれました。
    ブレイクダンスを例に挙げ、動画で見るのと実際に目の前で見るのでは感じ方が違うと教えてくれました。
    笹本さんは、子供たちの前でブレイクダンスを披露してくれました。
    子供たちは大興奮でした。
    動画で見た人の方がダンスは上手でしたが、実際に目の前でダンスを披露してくれた笹本さんの方がすごい!と子供たちは感じたようです。
    結びに、「何でもいいから熱中できるものを見つけて全力で頑張ってみよう。」と話がありました。
    そうすれば、ネットの世界に依存しないようになると教えてくれました。


    最後に5・6年生の様子を紹介します。
    笹本さんは、自分の家の前で撮った写真を見せ、「住所を特定することができる?」と問いかけました。
    子供たちは、写真に写っている様々なことを手掛かりに、あっという間に住所を特定してしまいました。
    子供たちは大喜びでしたが、「君たちが住所を特定できたと言うことは、君たちの家も住所を特定されてしまう、ということだね。」という言葉を受け、教室は静まりかえってしまいました。
    5・6年生は、自分のスマホやタブレットを持っている子も多く、笹本さんの話を受けてネットの世界の怖さを身近に感じることができたのではないでしょうか。
    ネットの世界で炎上したり迷惑行為が発生してしまう理由は、他人に対する気配りができないから。
    「現実社会で身の回りの人々に気配りのできない人は、ネット社会で他人に気を遣うことなどは決してできない」と言われ、うんうんと頷く子供たち。
    現実でもネットでも、相手の気持ちを考えて発言したり行動したりすることが大切ですね。
    笹本さんは、「現実で様々なことを体験し、失敗したり怒られたり、失敗を回避する方法を考えたり、自分の力で立ち回ることができる術を身に付けることができるようになれば、ネットの中でも気を配ることができるようになるよ。」と話してくれました。
    ネットリテラシー講座では、友達とのコミュニケーションのとり方や、ネットとの付き合い方など、様々なことを教えていただきました。
    笹本純一さん、ありがとうございました!