2学期 終業式 校長先生のお話

2023年12月25日
    冬休みに入って3日目。 生徒の皆さん、どんな冬休みを過ごしていますか?

    今日は、12月22日(金)の終業式での校長先生のお話を紹介します。


    「究極の本気で最高の自分を作ろう」と始業式で話をしてから、あっという間に78日が経ちました。
    振り返りを述べてくれた4人の皆さんありがとう。皆さんが充実した2学期を過ごせたことがよく伝わってきました。

    皆さんが見せてくれた「究極の本気」を少し振り返ってみます。
     10月の翔龍祭。3年生のリーダーシップ、天竜中でしか見られない見事な団結力、仲間を思う気持ち皆さんの究極の本気の姿に感動しました。
     各学年のテーマに沿って自分や学校、地域のことを考えた「天中タイム」自分の将来の夢や目標ができたり、社会に貢献することの意味を考えたりすることができた人も多いと思います。
     11月は華龍祭、担任の先生と一緒にクラス全員の心を一つにして創り上げた合唱は、どのクラスのものも聴きごたえのある素晴らしいものでした。
     吹奏楽部の演奏、3年生の学年合唱、どの場面も、天中全体を包む温かい空気が感じられました。
     この写真をみてください。終わった後、実行委員が片付けをしてくれている中で、3年生の生徒会が舞台に上がって3年生全員で校歌を歌っているところ。翔龍祭に引き続き3年生の天中愛を感じました。
     そして注目してほしいのはここです。3人の学年の先生が3年生をじっと見守っています。この時3人が何を思っていたか聞いてはいませんが、きっとこれまでの2年半を思い出し、成長した姿を嬉しく思っていたことでしょう。3年生の皆さん、これから進路決定に向けて究極の本気を見せる時期です。皆さんには、主任をはじめとして、皆さんの幸せを願うこんなに温かい先生方がついていますからね。安心して思いっきりがんばってください。

     地域に貢献するボランティア活動に率先して取り組んだ人もたくさんいます。また、2年生は職業講話や食品ロス削減の講話などを通して、自分の将来や社会を見つめる機会を得ることができたはずです。
     
     この2学期は、3年生に限らず、自分のよさを生かして社会に貢献できる大人になるために必要な「人のため社会のためになる15歳の志」を持つことに、一歩近づいたのではないでしょうか。
     
     さて、明日からは17日間の冬休みです。何を楽しみにしていますか?何を目標にしますか?17日あれば、きっと何事かをやり遂げることができるはず。
     そこで、今からは「できると信じることが不可能を可能にする第一歩」という話をします。

     皆さん、この人を知っていますか?知っている人がいるとしたら、よほどの陸上通です。

     彼は、ロジャー・バニスターという元陸上選手。1954年5月6日、オックスフォード大学のトラックで、1(ワン)マイル約1600メートルを3分59秒4で走りました。何がすごいかというと、彼は世界で初めて1マイル4分を切る記録を出した選手なのです。競技が行われるようになってから37年、だれも切ることができなかった4分の壁は決して「超えられないもの」と考えられ、エベレスト登頂や南極点到達よりも難しいとさえ言われていたそうです。それを、オックスフォード大学医学部の学生であったバニスター選手は、トレーニングに科学的手法を持ち込み、ついに4分の壁を越えたのです。これまで誰も成し得なかったことを実現させたバニスター選手。できると信じて努力した結果です。その努力は本当に素晴らしいものだと思います。

     でも、話はこれで終わりではありません。実は、バニスター選手の後、次々と1マイル4分を切る選手が出てきたのです。
    46日後にオーストラリアの選手が3分58秒を出したのを皮切りに、(7回)1年以内に20人以上の選手が4分の壁を超えることができたそうです。
     37年間、だれも越えられなかった壁を一人が越えたとたんに、後に続く人が次々と出てきた、これはなぜか。「やればできる」ということを証明してくれた人がいたことで、「自分もできる」と信じることができた人がたくさん出てきたからではないかと言われています。
     何事も「できない」と思った瞬間にせっかく持っている力も発揮できなくなります。逆に、「自分はできる」と思って取り組むと、実際の力以上の力を発揮でき、不可能だと思ったことも可能になる、ということでしょう。もちろん「できる」と思っているだけではだめです。おそらく、4分を切ることができた選手たちは、バニスター選手を見て、自分の可能性を信じて今まで以上に努力をしたことでしょう。

     自分が最初に壁を超える人になることは、とても難しいかもしれません。
     でも、越えられた人がいるのなら、自分にもできるという気持ちを持つことはできるのではないでしょうか。「できるかもしれない」「できたらいいな」ではなく、「自分はできる」という信念をもって、できた人のように努力をする、最初は真似でも構わない、そのうち自分なりの方法を見つけて、できるまで、究極の本気で努力し続ける。バニスター選手の話は、こうすることが「不可能を可能にする第一歩」であると教えてくれています。

     私たちの身近にも、自分ならできると信じて究極の本気で努力をし続けている人がいます。
     これを見てください。ジュビロ磐田の鈴木海音選手のサインです。
     海音選手は本校の卒業生、先日も忙しい合間を縫って、天中にも来てくれました。サッカー部と一緒にプレーもしてくれましたね。その時、校長室のロッカーと色紙に書いてくれたサイン。来年のパリオリンピックの代表入りを目指して、絶対に負けられない戦いを続けています。たくさんのライバルがいる中、少しでも弱気になったらそこで終わりでしょう。自分ならできるという信念で、壁を越えようと戦っている海音選手をみんなで応援しましょう。
     特にサッカーは好きではない人、ジュビロファンではない人もいるかと思いますが、ほかでもない、天中の先輩です。先輩が日本代表になるかもしれない、きっとなる、絶対なる、という、信念で、海音選手を応援しましょう。


     そして、明日からの冬休み、海音選手のように、自分にはできると信じて、壁を越える努力する毎日を過ごしてほしいと思います。
     特に3年生、今やるべきことは一つだけ。究極の本気をみせてください。
     
     3学期始業式は1月9日、一つ壁を越えて清々しい顔をした皆さんと会えるのを楽しみにしています。