これから磨きたい【2つの心の力】

2022年9月12日
    先週の金曜日、学校保健委員会の取り組みとして、

    本校のスクールカウンセラーの先生から、

    レジリエンスについてお話があったね

    具体例を交えて分かりやすかったよね

    とても大事で、今後に役立つことばかりだったので、

    改めて紹介するね


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    レジリエンス、保健室の前にも掲示がありましたね!

    レジリエンスにはいろんな力がありますが、今日は、その中から大事だと思った2つの力について、皆さんにお伝えしたいと思います。
    これから、2つの心の力についてお話していきます。
     
    これから磨きたい2つの力!どんな力でしょう?
    成長ベタな人成長上手な人の違いはなんだと思いますか

    成長ベタな人は、行動はしてるけど、出来る範囲、わかっている範囲で動く

    成長上手な人は、ちょっと頑張ればできることに挑戦しようとします。
    チャレンジ行動が鍵です。
     
    磨きたい力の一つは、チャレンジ行動力。

    これはまさに、やっちゃえ!天中!ですね。
     
    失敗を恐れて、チャレンジしないことってありませんか?

    できるようになりたいこと…ができるようになるには、チャレンジする気持ちが大切です。

    実は、何かができるようになるためには、失敗を繰り返しています。

    やってみようサイクル”を回す上でのポイントは、自分の得意なことや、やっていて、あまり苦痛を感じずできることを選ぶとうまくいきやすいと思います。

    何かをし続けるということはとても難しいことです。

    やり続けられない確率の方が高いです。

    なぜかというと、人の行動や習慣、考え方をかえるということはとても難しいことだからです。

    なので、できなかったことに落ち込まないでください。挑戦しようとした自分を褒めてください。

    例えば、3回のうち、2回やろうとしたことを忘れたり、できなかったとしても、1回できた時は、「よくやっている!」と自分を褒めてみてください。

     
    例えば、逆上がり。

    できるようになるまでにかかる時間は人それぞれだけど、一度でできるようにはなりません。

    何回も失敗を繰り返して、試行錯誤の結果、できるようになります。
    成功の反対は、何だと思いますか

    成功の反対は、何もしないこと

    成功も失敗も、チャレンジ行動に対する結果の一つですsad
    なぜ、成功の反対は失敗ではないのかというと、

    チャレンジしようと行動を起こして、成功と失敗をすることが、

    経験、感動、自信、次への希望、人とのつながりへと繋がるからです。

    何もしないことは、後悔、時間を消費する、チャンスを失うことにつながります。
    チャレンジした後の結果が、成功でも失敗でもそこには、次の挑戦と成功の種が宿されます。

    失敗したことから学ぶことで、次に同じことをした時に、成功しやすくなると考えられます。

    つまり、チャレンジすることで失敗しても、何もしない状態より、成功に近づいたと考えられるということです。
    チャレンジ行動を繰り返すと、できることが広がっていくことがわかります。

    何もしないと…どんどん機会が失われていきます。

    結果、チャレンジ行動をした時としなかった時の差が大きくなることがわかります。

    皆さんは、”どちらを選びたい”と思いましたか?
     
    磨きたい心一つ目は、チャレンジ行動力でした。
    2つ目の磨きたい心は何だと思いますか?
    左側から、右側の方を見てください。

    レジリエンスとは、回復力柔軟性適応力などを意味する言葉です。

    失敗ピンチ、ストレス、困難などの気持ちが落ち込むことがあると、エネルギーがダウンします。

    エネルギーがダウンしたところから、立ち直ることが大切です。

    人は、なにか問題が起き、落ち込んで、立ち直るという時間経過を経験します。

    最後の矢印を見てください。

    問題が起きた時と比べて、矢印が上の方に行っているのがわかりますか?
     
    先程のスライドで矢印がピンチの前と比べると上に行っていました。

    レジリエンスを鍛えるには、つまずきや、ストレスを受けた後にどうするか?を考える必要があります。

    レジリエンスを鍛える上で、まず必要なのは、「底打ち」です。

    困難や失敗といった壁に直面すると、心が疲れて精神的に落ち込みやすくなります。

    その原因は不安や心配、憂鬱感や無気力から感じるネガティブな感情によるものです。

    そこで、ネガティブな感情の連鎖を断ち切り、心の落ち込みをストップすることが、「底打ち」です。

    「底打ち」ができた後、次は「立ち直り」です。

    これは、元の心理状態への回復を目指すという意味です。

    「立ち直り」に成功すると、精神的に余裕が生まれ、「教訓化」できるようになります。

    「教訓化」とは、「底打ち」から「立ち直り」の経験を自らの教訓とすることです。

    どんな時に、気分がしずんで、どう立ち直ってきたのかをしっかりと整理することで似たような場面に遭遇した時に、経験する前よりも冷静に対処することができるようになります。

    自分が、ネガティブな感情を抱く原因になった辛い経験を振り返り、内省して次へと繋げることが大切になります。

    要するに、【経験したことから学んで、次に活かす】ということです。
    だから、教訓化ができると、問題が起きる前よりも成長することができます。

    失敗から立ち直れないのが問題。

    失敗を恐れて行動できないのが問題。

    立ち直る時、人は成長する。
    立ち直り早い人は誰ですか?

    最後まで、諦めない人は誰でしょう

    凹んでもチャレンジできる人は誰を想像しますか

    考えてみてください

    クラスメートや部活の仲間、歴史上の人物・・・誰かいましたか
    先程、立ち直る力が高い人は誰か?を考えてもらいました。

    有名な人の名前が挙がりやすかったのではないでしょうか?

    では、立ち直る力は、特別な人にある力なのでしょうか?
     
    立ち直る力は、みんなが持っています。

    立ち直る力は、種みたいなものです。

    皆さんの心には、いろんな種があります。

    立ち直る力は、育てることができます
     
    ネガティブ沼からの脱出に、科学的に効果的であるとされている4つの方法を紹介します。

    ①運動
     不安や緊張の緩和、ストレスの解消に役立ちます。特に、水泳やジョギング、ダンスなどの有酸素運動は、美容にもよく、気分の高揚や幸福感が得られます。運動が苦手な人は、ストレッチや散歩でも良いとされています。うつ病の治療では、有酸素運動を取り入れることで再発率が低下したことが報告されています。

    ②音楽
     音楽には、不安を和らげ、リラックスさせる素晴らしい力があります。聴く、歌う、楽器を演奏するなどどんな形でも有効です。スポーツや勉強の前に聴いてやる気や集中力をアップさせるテーマソングを決めてみても良いと思います。好きな音楽を聴くことは、免疫機能を高め、病気の進行を抑える物質を体内に作り出す効果があるという実験結果があります。

    ③書き出すこと
     気持ちや考えを文字で書き出すと、気持ちがスッキリしたり、広い視野で捉え直したりできます。自分の正直な思いを書いてみましょう。
     ・自分のイライラ、モヤモヤした気分や不安、傷ついていることなど、自分の感情が明確になる。
     ・散らかっていた考えが整理される。
     ・客観的にも物事を見られるようになる。
     ・体験していることの中に意義を見いだせる。
    といった効果があります。
     小さい子どもの場合は、クレヨンで思いつくまま殴りがきをすることもなども効果的だと言われています。文章を書くのが苦手だったり、そんな気持ちになれないときは、殴りがきをするのも効果的ですね。
     書き出すという行為は、トラウマ体験の対処方法の研究で一日に15分、3~4日行うという実験があります。
    その結果、多くの人の不安感が減り、健康状態が改善するなどの効果が確認されています。

    ④没頭できる活動… クリック
    活動に没頭していたら時間があっという間に過ぎていたという体験は誰にでもあると思います。
    この状態のことをフローと呼び、高揚感を覚えたり、気がかりなことなどから一旦離れてパワーを充電したりする効果があります。
    勉強や部活動、習い事や今までお伝えした1~3の活動でフローになる人もいると思います。通常、自分にとって少しだけ難しいことに挑戦する際に感じやすいものです。高い頻度でフローを体験した高校生は学習面で成績の伸びがよく、逆境を乗り越えることができ、他者や社会に貢献する仕事に就きたいと考えるなどといった研究報告がいくつかあります。

    ネガティブ沼からの脱出に効果的な方法は、運動、音楽、書き出すこと、没頭できる活動の4つです。
    書き出すことは、インターネット上など、不特定な人が見る場所は、オススメしません。個人的な日記にしてみてください。自分や自分の大切な人が、ネガティブ沼にいる人を見つけたら、この4つの方法を思い出してください。ぜひ、活用してみてくださいね。
    何かあった時、相談できる人はいますか?
    相談できる人、頭にうかびましたか?
    相談できる人は3人以上いるとよいと言われています。
    3人いると、「誰かに聞いてもらえることができる」と言われています。
    1人や2人だと、その方たちが都合が悪い可能性があり、相談に結びつかない可能性があると言われています。
    中学生になると悩みの相談は、大人よりも友達にする子が増えてきます。
    仲の良い子の顔が浮かびましたか?
    あなたの気持ちを真剣に受け止めてくれる人がいます。
    それが、あなたの信頼できる大人です。
    横の関係は友達。主に同級生の友達を指します。
    縦の関係には、上には、お兄さんお姉さん、両親、先生方、下には、妹や弟がいます。

    カウンセラーは斜めの関係と言われていて、利害関係や自分が誰かと比較されない関係にあるため、相談しやすいと言われています。

    先程、ネガティブ沼からの脱出方法についてお話しました。
    皆さんの年齢くらいの時間、カウンセリング業務に関わって来た経験からお話すると、ネガティブ沼がとても深かったり、広かったりして、先の方法をやってみてもなかなか脱出できないこともあるのではないかと思います。
    心の問題は、目に見えてわからなかったり、何を悩んでいてどうすればいいのかがわからなかったりしますね。
    もし、先の方法を使ってもネガティブ沼から、脱出できなかったとしても、自分を責めないでくださいね。
    自分を責めることからは解決方法は生まれません
    ネガティブ沼から、なかなか脱出できない時は、カウンセラーをぜひ、活用してくださいね!
    沼の大きさや深さについて一緒に調べてみましょう。
    今日はレジリエンスの中のほんの一部を紹介いたしました。

    皆さんは、チャレンジする力、立ち直る力、成功に導くことができる力など、一人一人、違いはありますが、一人、一人が、いろんな種をもっています。その種を育てる場の一つが、天中であることを願っています。

    「成功」の反対は「何もしないこと」挑戦することから、できた!が、生まれるでしたね。

    中学生活は、人によっては、ネガティブ沼があるかもしれません。

    自分で沼から抜け出せない時、先生やご家族、友達の協力を得て、何が、沼なのか?どうすれば沼から、抜け出せるのか一緒に考えましょう。

    沼から出てきたとき、成長が待っています。
    沼っただけ、意地でも成長しましょう!
    どこと比べての成長なのか?わかりますか?
    比べるのは、周りの人とではなく、沼る前の自分と・・・です。
    それでは、いつもいい匂いがする給食室の前の相談室から、いつもエールを送っています。