終業式

2022年7月27日
    3年生は7月21日、1,2年生は7月26日に終業式を行いました

    各学年の代表生徒が、立派に振り返りの言葉を述べることができたね
    (2,3年生の写真がなくてスミマセン…。)




     
    校長先生のお話は、今回も分かりやすく心に染み入る内容だったねsad



     
    令和4年度1学期の終業式を迎えました。
    コロナ感染者が増え、最後の1週間で日課の変更をすることになりました。
    終業式にあたり、まずお礼を言いますlaugh
    中体連夏季大会に向けて3年生を全力で応援してくれた応援団と下級生の皆さん、ありがとう
    3年生はその気持ちを受け止め、本当によく頑張りました
    新人戦の時には見られなかった一人一人の強さやチームワークのよさをたくさん見せてもらいましたfrown
    先輩たちの姿に、憧れをもって自分たちも頑張ろうと思った後輩も多いと思いますcheeky
    一人一人の成長、頑張りに私から改めてお礼を言います。ありがとうlaugh
    でも、100分の1秒が、1点が、1本のゴールが遠くて、惜しくも敗れた経験をした人もいますdevil
    体調が悪く本来の力を発揮できなかった人もいますkiss
    さぞ悔しい思いをしているでしょうが、そこまで戦い抜いたことに対して、自分に自信をもってください
    その自信がこれからの皆さんを後押ししてくれるはずです
    1・2年生はそんな先輩たちの姿から何を学びましたか
    これから部活動を頑張っていく自分たちにとって何が大切なのか、しっかりと考えて活動してください
    これから次の大会がある人もいます
    吹奏楽部もコンクールが待っていますね
    応援しています
     
    さて、1学期の始業式、私からはダイヤモンドを削る話をして、「他者は自分を磨いてくれる人」という話をしましたfrown
    この1学期、自分を磨いてくれる他者、友達や家族など自分にかかわってくれる人を大切にできましたか
     
    また「やっちゃえ天中」を合言葉に学校教育目標である多様性を認め合い、志をもって主体的に生きる】生徒と先生がいる天竜中学校にしていこう、と話しましたlaugh
    「やっちゃえ天中」の精神で、これまで挑戦しなかったことに挑戦することができましたか
     
    ここで、皆さんがこれからの生活で前向きに進んでいく勇気をもらえるに違いない本を一冊紹介します
    それは「踏み出す一歩は小さくていい」という本です
    著者は河野理恵(かわのりえ)さん、34歳です
    ケニアに住んでいて、アフリカの布を使ったアパレルブランド「RAHA KENYA」を32歳で立ち上げ、活躍しています
    河野さんは、大学時代、就職活動で60社の試験に落ちましたkiss
    何とか介護職で就職したものの1年で辞めてニートに
    次は先生になろうと通信制の大学で教員免許をとったけれど、教育実習で生徒の前に立って「やっぱ無理」と思い、結局は派遣社員として丸の内でOLになりました
    そして、正社員になったものの、その会社で知り合った男性と結婚、アフリカのケニアで会社を立ち上げた旦那さんについてケニアへ移住
     
    慣れない生活、英語も全く話せず、数か月はケニアで引きこもり
    でも、「自信がないけど変わりたい」という気持ちだけは持ち続け、10か月後、カラフルで元気が出るアフリカの布で作ったドレスを着たケニアの女性を見て、自分も着てみたいと思い、実際に着てみたそうです
    その時のことを河野さんは「心の底からエネルギーが湧き上がり、背筋がシャキッと伸びて、なんでもできちゃうような気持ちになった」と言っています
    そして、この布を使って洋服や小物を作り販売する会社を立ち上げましたwink
    一人一人を輝かせたい、もっと自信をもってほしい、という願いが込められたブランド名は「RAHA KENYA(ラハ ケニア)」 「ラハ」とはスワヒリ語で「Be Happy」という意味だそうですfrown
    自分ではミシンで小物を作ったこともなく、英語も満足に話せない、ものを販売する仕事もしたことがない、そんな河野さんが始めた仕事は、ツイッターで宣伝して少しずつ注文を受けてから、商品を作るというスタイルでした
     
    自分では作れませんから、不自由な英語で、たった一人で、小さな店がいっぱい立ち並ぶマーケットに出かけ、一人一人交渉して信頼できる人を探したのです
    最初から大きな商売をしようとせず、小さなところから一歩を踏み出し、少しずつ少しずつ進んでいきました
    失敗もたくさんあったそうですkiss
    注文を受けて作った洋服のサイズが全く合っていなかったり、小物のファスナーが開かなかったりして、作リ直したこともありました
    そんな時、河野さんの旦那さんは
    「失敗したということはその方法ではうまくいかないことが分かったということ。それは進んでいるということだよ」とアドバイスをしてくれたそうですcheeky
    「失敗」=「進んでいる」この考え方ができたから、続けられたのだと思います
    また、「私なんか」「でも」「だって」が口癖だった河野さんに、旦那さんは「できない理由ではなく、できる理由を探せばいい。あなたならできるよ」と言い続けてくれたそうです
     
    最初から大きな目標をもって計画的に努力できることも素晴らしいことです
    一方で、どうなるかわからないけど、まずは小さな一歩を踏み出してやってみる、一つできたら次の一歩を踏み出してみる、それが積み重なるうちに自分に自信が持てるようになり、進みたい道が決まってくる、そういう生き方もあるのです
    20代の時、河野さんは、自分には何もできない無力感を抱いてずっと迷い続けていたそうですkiss
    でも、ケニアで出会った一枚の布が河野さんの人生を変えたのです
     
    失敗を繰り返しても、河野さんが忘れなかったのは、このアフリカ布でみんなに自信をもってほしい、一歩を踏み出す勇気をもってほしい、という願い、自分のためだけではなく人のためになりたいという思いです
    また、自分にアドバイスをしてくれる人の言葉を素直に受け止める心があったから、失敗を乗り越えることができたのだと思います。
     
    昨年、という漢字の話をしたことを覚えていますか
    「この漢字は心の上に足あとを示す『士』という文字からできています
    「志」とは、「一歩前に踏み出す自分の心の目指す方向」「相手のためを思う気持ち」という意味のある漢字です
    32歳で起業した河野さんは、まさに「志」を抱いて「小さな一歩」を踏み出したのです
    皆さんはまだ10代前半、将来何をやりたいかなんて分からなくても当然です

    いつかそれを見つけることができるように、見つけた時にそれを実現できるだけの力を身に付けるために、中学校で様々な勉強をしたり、友達関係に悩みながら人とのかかわり方を学んだりしているのです
     
    皆さんが、ダイヤモンドのように自分を磨いてくれる周囲の人からのアドバイスを受けながら、少しずつ成長し、
    自分のよさを輝かせて、人のため社会のためになる「15歳の志」を抱くことを心から願っています
     
    3年生は中学校卒業まであと8か月、この夏休みは中学校生活で、「小さな一歩」を踏み出す最後のチャンスです
    やるべきことははっきりしている、やらない理由はない
    「小さな一歩」を怠り、「大きな後悔」をすることにならないように
    1・2年生にとっては、夏休みは普段できないことも含めて、自分のよさを生かして「小さな一歩」を踏み出す絶好の機会です
    「小さな一歩」が自分を成長させる「大きなチャンス」につながるはずです
     
    コロナは、だれが感染してもおかしくない状況です
    夏休み中も感染予防対策を徹底してください
    それでは、8月30日 一歩を踏み出した皆さんと笑顔で会えることを楽しみにしていますwink