こんにちわ。先ほどの送辞に続き、答辞も掲載します
もちろん、答辞にもテーマがあります
何だかわかりますか?
三寒四温。この言葉がぴったりあてはまる、春の訪れ。雨が降る度に別れは近づき、雨がやむ度に希望はふくらみ、わたしたちは今、卒業証書を手にしました。この季節、思い出されることが一つ増えました。それは、二〇一一年三月十一日に起きた、東北大震災です。黙祷から始まった昨年の卒業式から一年。わたしたちはこの一年、仲間との絆と今ある命への感謝を忘れたことはありませんでした。
四月、修学旅行で訪れた被爆の地、長崎。原子爆弾によって家族を次々と失っていった被爆者の方の言葉には、一言一言に重みがありました。彼女自身も入退院を繰り返しているという事実を聞き、戦争や原爆は何十年経ってもその人の心や体に傷を残すのだということも知りました。その悲しみが痛いほど伝わってきました。わたしたちはどれほど平和な暮らしをしているかということを、目や耳や心、体中から感じることができました。そして、この体験は私の中で一年前の三月十一日の出来事とつながる部分がありました。多くの尊い命をなくした大震災。あの日も自分たちが普通に学校に行くことのできる幸せや、家族と過ごせる幸せを改めて実感しました。震災からの教訓と長崎で学んだことを胸に刻んで、一人一人ができることを考え、活かしていきたいと強く心に誓いました。
仲間との絆は学校行事でも感じることができました。初めてその絆を感じたのは観音山での野外活動でした。仲間と協力した飯ごう炊さん、一緒に迷ったウォークラリー、初めてみせる真剣な眼差し。中学生としての自覚と相手を思いやる気持ちから固い絆が結ばれました。
優勝目指した体育大会です。初めての体育大会では、先輩達についていくことで必死でした。しかし、先輩達がソーラン節を一生懸命踊っている姿をみて、自分も先輩のようになりたいと強く思うようになりました。三年生になり、下級生をまとめる立場になると、振り付けや構成を考えることが難しく、悩むことがあったり、練習中、クラスの仲間とぶつかり合ったりすることもありました。様々なことを乗り越えて迎えた本番では、どの団も後悔しない最高のソーラン節を披露することができました。それはみんなの心が一つになった瞬間でした。
心を合わせた潮鳴祭。初めはクラスや歌にまとまりがなく、これからどうなっていくのかわからない不安がありました。不安を拭い去るために、何回も何回も歌い続けました。全クラスが切磋琢磨し、挑んだアクト中ホールでの本番。いつもとは違う緊張感のある輝かしい顔で練習通りの美しい歌声をホールいっぱいに響かせることができました。歌い終わったあとには言葉にできない達成感と満足感がありました。
庄内中学校で経験した行事からわたしたちが学んだこと。それは、どんな結果であろうと、それまでの経過が濃いほど自分の心に深く刻まれていくということ。一人一人の力を合わせれば、とても大きな力になるということです。ソーラン節や合唱は一人では経験できません。仲間がいたから励まし合い、支え合い、乗り越えられた壁。仲間がいたから味わうことのできた感動、それこそがわたしたちの絆の証です。
冷たい風は大きくて重い選択を運んできました。大きな不安を抱え、一人で机に向かっていた日や何度も悩み、諦めかけた日もありました。でも、どんな日でも庄内中学校にあふれていたのは仲間の笑顔でした。仲間の笑顔は勇気の源となり、仲間と励まし合うことで、目の前の壁はみんなで乗り越える壁だと信じることで、怖がらずに挑戦することができました。
在校生のみなさん。みなさんもわたしたちと感動を分かち合った仲間です。多くの日々を共に過ごしたいくつもの思い出。それはわたしたちとみなさんの絆です。今までわたしたちについてきてくれたこと、心から感謝しています。ありがとう。これからは、みなさんが庄内中学校を背負い、引っ張っていく番です。わたしたちが引き継いだ伝統をさらに発展させ、新たな庄内中学校を創り上げていってください。心から応援しています。
どんなときもわたしたちを見守ってくださった諸先生方。先生方に教えていただいたことは今でもわたしたちの心の中に溢れています。厳しく指導して下さった言葉、優しく導いて下さった言葉、どの言葉にもわたしたちが返せる言葉は「ありがとうございました」という感謝の言葉です。
十五年間、わたしたちを育ててくれたお父さん、お母さん。わたしたちにはどんな壁でも一緒に乗り越えることのできる仲間がいます。だからこれからも成長し続けるわたしたちをどうか見守っていて下さい。
どんな活動も温かく支えて下さった地域の皆様。皆様の支えがあったからこそ職場体験やパパママ体験、ポットマムなどの経験をすることができました。ありがとうございました。
今、こうして思い返すとすべてを一緒に乗り越えてきた仲間との思い出があふれてきました。いつもの教室で笑いあって話した日。運動場で体育館で何もかも忘れてがむしゃらに走り回った日。部活動で周りの大きな声援に必死で応えようとした日。その時はこんなにつらくて淋しい別れが来るとは思ってもいませんでした。でも、今ならわかります。そんな何気ない日常が出会えてよかったと思える仲間との絆を深めたのだと。今はまだ夢の途中です。自分が信じ、決めた道を進んでいきます。その胸にはいつも庄内中学校で絆を深めた仲間がいると信じて。
どんな言葉で締めくくろうとも名残は尽きませんが、別れの時です。これから出会う多くの人との絆も信じ、今、旅立ちます。
平成二十四年三月十九日
第五十回卒業生代表 田中晴日
テーマは「絆」でした。
平成22年の今年の漢字にも選ばれたいわば日本のテーマと言っても過言ではありませんね。
卒業生の皆さん、いつまでも庄内中学校で結んだ「絆」を
誇りにしてください
もちろん、答辞にもテーマがあります
何だかわかりますか?
三寒四温。この言葉がぴったりあてはまる、春の訪れ。雨が降る度に別れは近づき、雨がやむ度に希望はふくらみ、わたしたちは今、卒業証書を手にしました。この季節、思い出されることが一つ増えました。それは、二〇一一年三月十一日に起きた、東北大震災です。黙祷から始まった昨年の卒業式から一年。わたしたちはこの一年、仲間との絆と今ある命への感謝を忘れたことはありませんでした。
四月、修学旅行で訪れた被爆の地、長崎。原子爆弾によって家族を次々と失っていった被爆者の方の言葉には、一言一言に重みがありました。彼女自身も入退院を繰り返しているという事実を聞き、戦争や原爆は何十年経ってもその人の心や体に傷を残すのだということも知りました。その悲しみが痛いほど伝わってきました。わたしたちはどれほど平和な暮らしをしているかということを、目や耳や心、体中から感じることができました。そして、この体験は私の中で一年前の三月十一日の出来事とつながる部分がありました。多くの尊い命をなくした大震災。あの日も自分たちが普通に学校に行くことのできる幸せや、家族と過ごせる幸せを改めて実感しました。震災からの教訓と長崎で学んだことを胸に刻んで、一人一人ができることを考え、活かしていきたいと強く心に誓いました。
仲間との絆は学校行事でも感じることができました。初めてその絆を感じたのは観音山での野外活動でした。仲間と協力した飯ごう炊さん、一緒に迷ったウォークラリー、初めてみせる真剣な眼差し。中学生としての自覚と相手を思いやる気持ちから固い絆が結ばれました。
優勝目指した体育大会です。初めての体育大会では、先輩達についていくことで必死でした。しかし、先輩達がソーラン節を一生懸命踊っている姿をみて、自分も先輩のようになりたいと強く思うようになりました。三年生になり、下級生をまとめる立場になると、振り付けや構成を考えることが難しく、悩むことがあったり、練習中、クラスの仲間とぶつかり合ったりすることもありました。様々なことを乗り越えて迎えた本番では、どの団も後悔しない最高のソーラン節を披露することができました。それはみんなの心が一つになった瞬間でした。
心を合わせた潮鳴祭。初めはクラスや歌にまとまりがなく、これからどうなっていくのかわからない不安がありました。不安を拭い去るために、何回も何回も歌い続けました。全クラスが切磋琢磨し、挑んだアクト中ホールでの本番。いつもとは違う緊張感のある輝かしい顔で練習通りの美しい歌声をホールいっぱいに響かせることができました。歌い終わったあとには言葉にできない達成感と満足感がありました。
庄内中学校で経験した行事からわたしたちが学んだこと。それは、どんな結果であろうと、それまでの経過が濃いほど自分の心に深く刻まれていくということ。一人一人の力を合わせれば、とても大きな力になるということです。ソーラン節や合唱は一人では経験できません。仲間がいたから励まし合い、支え合い、乗り越えられた壁。仲間がいたから味わうことのできた感動、それこそがわたしたちの絆の証です。
冷たい風は大きくて重い選択を運んできました。大きな不安を抱え、一人で机に向かっていた日や何度も悩み、諦めかけた日もありました。でも、どんな日でも庄内中学校にあふれていたのは仲間の笑顔でした。仲間の笑顔は勇気の源となり、仲間と励まし合うことで、目の前の壁はみんなで乗り越える壁だと信じることで、怖がらずに挑戦することができました。
在校生のみなさん。みなさんもわたしたちと感動を分かち合った仲間です。多くの日々を共に過ごしたいくつもの思い出。それはわたしたちとみなさんの絆です。今までわたしたちについてきてくれたこと、心から感謝しています。ありがとう。これからは、みなさんが庄内中学校を背負い、引っ張っていく番です。わたしたちが引き継いだ伝統をさらに発展させ、新たな庄内中学校を創り上げていってください。心から応援しています。
どんなときもわたしたちを見守ってくださった諸先生方。先生方に教えていただいたことは今でもわたしたちの心の中に溢れています。厳しく指導して下さった言葉、優しく導いて下さった言葉、どの言葉にもわたしたちが返せる言葉は「ありがとうございました」という感謝の言葉です。
十五年間、わたしたちを育ててくれたお父さん、お母さん。わたしたちにはどんな壁でも一緒に乗り越えることのできる仲間がいます。だからこれからも成長し続けるわたしたちをどうか見守っていて下さい。
どんな活動も温かく支えて下さった地域の皆様。皆様の支えがあったからこそ職場体験やパパママ体験、ポットマムなどの経験をすることができました。ありがとうございました。
今、こうして思い返すとすべてを一緒に乗り越えてきた仲間との思い出があふれてきました。いつもの教室で笑いあって話した日。運動場で体育館で何もかも忘れてがむしゃらに走り回った日。部活動で周りの大きな声援に必死で応えようとした日。その時はこんなにつらくて淋しい別れが来るとは思ってもいませんでした。でも、今ならわかります。そんな何気ない日常が出会えてよかったと思える仲間との絆を深めたのだと。今はまだ夢の途中です。自分が信じ、決めた道を進んでいきます。その胸にはいつも庄内中学校で絆を深めた仲間がいると信じて。
どんな言葉で締めくくろうとも名残は尽きませんが、別れの時です。これから出会う多くの人との絆も信じ、今、旅立ちます。
平成二十四年三月十九日
第五十回卒業生代表 田中晴日
テーマは「絆」でした。
平成22年の今年の漢字にも選ばれたいわば日本のテーマと言っても過言ではありませんね。
卒業生の皆さん、いつまでも庄内中学校で結んだ「絆」を
誇りにしてください