感動の『第49回卒業式』その1

2011年3月19日
    感動の『第49回卒業式』その1です。

    今日は、在校生の送辞の原稿を掲載します。お読みください。2年生の新村君です。

       送 辞

     一面の雪景色に包まれた日もあった、寒さ厳しい冬もいつしか過ぎ去り、校庭に芽吹く木々と鳥のさえずりは、春の訪れを告げています。
     明るい春の光の中、この通い慣れた庄内中学校を旅立たれる三年生の皆様、ご卒業おめでとうございます。在校生一同、心よりお祝い申し上げます。浜名湖を渡り吹く風も清々しく、輝きに満ちた皆様のご卒業を祝福しているようです。
    今まで、皆様からは数多くのお教えと、宝物のような思い出をいただきました。思い返してみると、私たちの前にはいつも先輩方がいてくださり、行く先を導いてくださいました。
     
     入学したばかりのころ、私たちが一番気にかけていたのは部活動でした。一生懸命部活に励む先輩方がとても大きく見え、ついていけるだろうかと不安を感じていました。しかし先輩方は、私たちをとても温かく迎え入れてくださり、右も左もわからなかった私たちにいろいろなことを教えてくださいました。練習の厳しさはもちろん、仲間と励まし合い切磋琢磨し合うことの尊さを学びました。歓談する楽しいひとときさえ、貴重な時間でした。初めての大会のときは先輩から経験談やアドバイスを聞かせていただき、とても心強く思ったのを覚えています。三年生が引退された後は寂しさと、これから自分たちが中心になるという重圧を感じずにはいられませんでした。しかし今は、後輩たちと精いっぱいがんばっていくぞという自覚をもっています。私たちも先輩方のように、自分の努力する姿を見せて後輩を育てることができる存在になりたいと思います。
     
     学校生活をよりよくするために労を惜しまず働いてくださった生徒会活動や委員会活動。昨年、私たちが仕事を引き継いだとき、活動内容の資料を示して説明してくださる先輩方の細やかな心配りや熱意をひしと感じました。改めて先輩を尊敬し、心から感謝しました。庄内中をもっともっと良くしていきたいという先輩方の思いを引き継ぎ、しっかりと学校のために働いていきます。どうか安心して見守っていてください。
     
     学校行事で思い出深いのは、何と言っても体育大会です。白熱した潮鳴ソーラン。例年以上の猛暑の中、先輩方は私たちをいつでも全力で指導してくださいました。丁寧に優しく、時には厳しく気合いを入れて教えていただきました。そのおかげでソーラン節が仕上げられていく達成感を味わうことができました。本番では、それぞれの組が一つになって最高のソーランを踊りました。団結して一つのことを成し遂げることの喜びと大切さを実感しました。全ての種目が終わった後、先輩方が流された涙を私たちは忘れません。悔いを残さずベストを尽くしたからこその感動であることが伝わってきて、胸がいっぱいになりました。
     
     また、大きな感動を呼んだ潮鳴祭。三年生の歌声は、心のこもった美しいハーモニーを聴く者に届けてくれました。積み重ねた練習の結果、人々の心をつかみ揺さぶる力をもった三年生の合唱は、本当にすばらしいものでした。それまでの努力は計り知れないものだったと思います。一人一人の熱意とあふれ出る気持ちはクラスの和となり、音楽を通して歌声が人々の心を震わせる、感動させるものだと肌で感じました。
    先輩方が活躍される姿はいつも私たちの指針となり、思い出は大切な宝物となりました。
     
     先輩方への感謝は尽きることがありません。しかし、お別れの時は近づいてまいりました。希望に満ちあふれた旅立ちの時です。それぞれの夢の扉に立たれた皆様の姿は、本当に輝いています。どうぞ全力で羽ばたいていってください。私たちは先輩方が築いてこられたこの庄内中の伝統を全力で守り、さらに発展させていくよう、精いっぱい努力することをお約束します。先輩方は私たちの誇りです。今まで本当にありがとうございました。
    在校生一同、皆様がこれからも益々ご活躍されることを心よりお祈りしています。またお会いできることがあれば、「立派になった」と言っていただけるよう、私たちもがんばりたいと思います。
    お名残は尽きませんが、どうぞ、お元気で。
    さようなら。

      平成二十三年 三月十七日     在校生代表 新村光生


     卒業生別れの歌