3学期始業式 校長先生の話

2011年1月6日
    『努力のエンジン』

     明けましておめでとうございます。
    今年は兎年です。兎は十二支では4番目の動物で、ぴょんぴょん跳びはねて活発に動くイメージがあります。皆さんも兎にあやかって何事にも積極的に行動し、自分の夢に向かって跳びはねる1年にしたいですね。
     お正月恒例の箱根駅伝は今年も感動のドラマがありました。中でも注目を集めたのは東洋大3年の柏原選手でした。彼は1、2年生で5区の山登りで4分以上の差を逆転し東洋大2連覇の立役者。誰もが注目するスター選手です。そんな彼が、昨年の二月に膝を故障してから、今シーズンはスランプに喘いでいました。今回の箱根は彼にとってはどん底からの復活をかけての大会になったのです。結果は3年連続の区間賞で東洋大を往路優勝に導きました。膝の故障やスランプをはねのけての見事な復活でした。この復活の原動力になったのが一ヶ月で800キロを走り込んだという自身の努力と、仲間や高校の恩師のアドバイスだったようです。大きな挫折を乗り越えるという経験をして、選手としても、人間としても大きな成長を遂げた彼の姿は、見ている者に勇気と感動を与えてくれました。

     さて、いよいよ今日から3学期がスタートします。スタートにあたって二つのお願いをします。
     一つ目は「目標に向かって努力をするという経験を積み重ねて欲しい」ということです。
     勉強でも部活動でも目標をもってそれを達成しようとすれば必ず壁にぶつかります。その壁を乗り越えるには努力をする以外道はありません。しかし、努力したら必ず結果が出ることばかりではありません。努力をしても試合に負けてしまい結果が出ないこともあります。だから努力は無駄だったのかというとそうではありません。努力したという経験が自分の中にため込まれるのです。その積み重ねやため込みが次の努力のパワーを引き出します。人を自動車に例えたらエンジンだと思います。努力の経験が少ない人は小さなエンジン。経験の多い人は大きなエンジンを持てるのだと考えてみましょう。
     柏原選手のスランプを乗り越えた力は、その努力の経験というエンジンがあってこそ生まれたのだと思います。
     二つ目は「出会えて良かった」という人間関係を
    大切にしてほしいということです。
     人の人生は出会いによって変わります。よい出会いをするためには、まず自分自身が出会えてよかったと思われるような自分でいることです。心ない言葉や行動で人を傷つけていることはありませんか?
     まずは「笑顔であいさつ」を心がけてみましょう。笑顔の人には人を惹きつける力があります。
     今日からはじまる3学期を、今年度の締めくくりとしてふさわしい充実したものにしましょう。


    (左)校長先生の話  (右)新年の抱負を述べる生徒(1年代表鈴木君)


    新年の抱負を述べる生徒  (左)2年生代表真瀬さん  (右)3年生代表木野さん

    新しいALTの先生がみえました。
    カナダから来たエイミーさんです(左の女性)。よろしくお願いします。