蝉時雨に数を思う

2023年8月3日
    今日の担当は村木鴻亮先生です!それでは、どうぞ!


    こんにちは!1年生数学科担当の村木鴻亮です!
    猛暑が続く中、みなさんはいかがお過ごしでしょうか?
    毎日、入野中学校の坂を登るとき、職員室で仕事をしているとき、体育館で男子バスケ部の部活を見ているとき、蝉時雨を聞きながら夏を感じています。
    さて、今日はそんなセミに関するお話をしようと思います。
    みなさんは素数ゼミあるいは周期ゼミという言葉はご存じでしょうか?
    セミは地面の中で長い期間を過ごすことは良く知られています。
    「素数ゼミ」「周期ゼミ」と呼ばれるセミ達は、13年や17年など素数年を地面の中で過ごします。

    では、なぜ素数年なのか?
    それは、素数の特徴に理由があります。素数は、その数自身と1以外に約数を持たない数のことです。
    これのなにがいいのかというと、ほかの数との最小公倍数が大きくなるということです。
    つまり、他種のセミと同時に地上に出てくるタイミングが少ないということです。
    いくらセミ同士とはいえ、他の種類のセミと誤って子孫を残そうとしてしまうとうまくいきません。
    素数ゼミはそのリスクを減らすことが出来るのです。
    それが、素数ゼミが現代まで生き残っている理由です。
    普段は何気なく聞き流してしまうセミの声、実はそこに数学が隠れているのです。
    世の中には、私たちが気にしていないところで数学がはたらいています。
    ちなみに本日8月3日、83は素数、奇遇ですね。
    そのようなことに思いをはせながら夏を過ごしてみるのはいかがでしょうか。
     
    村木鴻亮

    COUNTER

     / 本日: 昨日:

    カレンダー

    最近の記事

    タグ